引き際に見る、潔さと懐の深さ

2013.11.21 Thursday 03:33
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    名前を隠しても意味がないので出すけれど、『もんた』さんの往生際の悪さがスゴい。



    あのような人が、堂々と不適切な発言を繰り返すテレビ、マスコミって不可解な世界。



    その『もんた』さんといい、元プロ野球選手の『英二』さんといい、いい年齢の人だ。



    そのような人が、懲りずに『世間のひんしゅくを買う』ような発言を平気でするのだ。




    ボクには関係ない話だが、昨今は、急速なネットなどの普及で、テレビが瀕死状態だ。



    それでも、メディアとしての影響力は大きいと思う。『反面教師』としてならアリだ。



    客観的に『ああいう歳の取り方はしたくないな』と学習の素材にはいいかもしれない。



    ボクが言うと傲慢以外の何モノでもないのだが、『引き際の潔さ』は大切に思うのだ。




    彼らとは対照的なのが、『タモリ』こと、『森田一義』氏だ。この人は、素晴らしい。



    その努力を全く見せない、長寿番組の終わりを告げる時の『潔さと謙虚さ』は見事だ。



    一語一句、贅肉もなく、感謝の気持ちを示す。そこに『嘘』はないとボクには思える。



    人の感じ方は様々だから、色々な感じ方があって当然だが、ボクは『愛情』を感じる。




    その昔、『タモリ』なる異様な人を最初に目撃した時『ただ者ではない』と惹かれた。



    デビュー当時に出したレコードは、今でもCDで愛聴しているが、鮮度は落ちてない。



    かの『赤塚不二夫』氏の葬儀での伝説の弔辞から、『能ある鷹は爪を隠す』と感じる。



    自分を『赤塚不二夫の一つの作品』と言う謙虚さも、人としての器の大きさに思える。




    いつまでも『懲りない』もんたさん。一切『過去を引きずらない』タモリさんの違い。



    『どう生きたかが、どう死ぬか』という引き際に人間性が如実に現れる気がするのだ。



    よく言う『天才は、1%の才能と99%の努力で出来ている』とは、言い得て妙、だ。



    死んだ後に評価される芸術家が多いのは、別に『悲しいこと』じゃないとボクは思う。




    努力が報われるか、なんて『考える時点で、終わり』だとボク個人は思ってやまない。




    本人の中で人生の幕を引くことが出来るのなら、悔いはないのではないかと想像する。








    これはボクの勝手な自己満足に過ぎないことなのだが、森田氏の弔辞の全文がこれだ。




     「8月の2日に、あなたの訃報に接しました。6年間の長きにわたる闘病生活の中で、ほんのわずかではありますが、回復に向かっていたのに、本当に残念です。われわれの世代は、赤塚先生の作品に影響された第一世代といっていいでしょう。あなたの今までになかった作品や、その特異なキャラクターは、私達世代に強烈に受け入れられました。


     10代の終わりから、われわれの青春は赤塚不二夫一色でした。何年か過ぎ、私がお笑いの世界を目指して九州から上京して、歌舞伎町の裏の小さなバーでライブみたいなことをやっていたときに、あなたは突然私の眼前に現れました。その時のことは、今でもはっきり覚えています。赤塚不二夫がきた。あれが赤塚不二夫だ。私をみている。この突然の出来事で、重大なことに、私はあがることすらできませんでした。


     終わって私のとこにやってきたあなたは『君は面白い。お笑いの世界に入れ。8月の終わりに僕の番組があるからそれに出ろ。それまでは住む所がないなら、私のマンションにいろ』と、こういいました。自分の人生にも、他人の人生にも、影響を及ぼすような大きな決断を、この人はこの場でしたのです。それにも度肝を抜かれました。それから長い付き合いが始まりました。


     しばらくは毎日新宿のひとみ寿司というところで夕方に集まっては、深夜までどんちゃん騒ぎをし、いろんなネタをつくりながら、あなたに教えを受けました。いろんなことを語ってくれました。お笑いのこと、映画のこと、絵画のこと。ほかのこともいろいろとあなたに学びました。あなたが私に言ってくれたことは、未だに私に金言として心の中に残っています。そして、仕事に生かしております。


     赤塚先生は本当に優しい方です。シャイな方です。マージャンをするときも、相手の振り込みで上がると相手が機嫌を悪くするのを恐れて、ツモでしか上がりませんでした。あなたがマージャンで勝ったところをみたことがありません。その裏には強烈な反骨精神もありました。あなたはすべての人を快く受け入れました。そのためにだまされたことも数々あります。金銭的にも大きな打撃を受けたこともあります。しかしあなたから、後悔の言葉や、相手を恨む言葉を聞いたことがありません。


     あなたは私の父のようであり、兄のようであり、そして時折みせるあの底抜けに無邪気な笑顔ははるか年下の弟のようでもありました。あなたは生活すべてがギャグでした。たこちゃん(たこ八郎さん)の葬儀のときに、大きく笑いながらも目からぼろぼろと涙がこぼれ落ち、出棺のときたこちゃんの額をピシャリと叩いては『このやろう逝きやがった』とまた高笑いしながら、大きな涙を流してました。あなたはギャグによって物事を動かしていったのです。

     あなたの考えは、すべての出来事、存在をあるがままに、前向きに肯定し、受け入れることです。それによって人間は重苦しい陰の世界から解放され、軽やかになり、また時間は前後関係を断ち放たれて、その時その場が異様に明るく感じられます。この考えをあなたは見事に一言で言い表しています。すなわち『これでいいのだ』と。


     いま、2人で過ごしたいろんな出来事が、場面が思い出されています。軽井沢で過ごした何度かの正月、伊豆での正月、そして海外でのあの珍道中。どれもが本当にこんな楽しいことがあっていいのかと思うばかりのすばらしい時間でした。最後になったのが京都五山の送り火です。あのときのあなたの柔和な笑顔は、お互いの労をねぎらっているようで、一生忘れることができません。


     あなたは今この会場のどこか片隅に、ちょっと高いところから、あぐらをかいて、肘をつき、ニコニコと眺めていることでしょう。そして私に『お前もお笑いやってるなら、弔辞で笑わせてみろ』と言っているに違いありません。あなたにとって、死も一つのギャグなのかもしれません。私は人生で初めて読む弔辞があなたへのものとは夢想だにしませんでした。


     私はあなたに生前お世話になりながら、一言もお礼を言ったことがありません。それは肉親以上の関係であるあなたとの間に、お礼を言うときに漂う他人行儀な雰囲気がたまらなかったのです。あなたも同じ考えだということを、他人を通じて知りました。しかし、今お礼を言わさせていただきます。赤塚先生、本当にお世話になりました。ありがとうございました。私もあなたの数多くの作品の一つです。

     合掌。

     平成20年8月7日、森田一義」




    これは、白紙の原稿を読む振りをして、その場で心から持ち出した言葉とされている。








    category:感謝 | by:hallysmilecomments(2) | - | -

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    2017.06.29 Thursday 03:33
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      Comment
      僕も最初の2人は、昔から嫌いです。

      タモリさんは、金粉ショーや、イグアナやってる頃から好きです。
      「今夜は最高」なんか面白かったですね。
      「笑っていいとも」も初期のころは面白かったです。
      You Tubeで見て笑っちゃいました。

      嫌味が無く素敵な人です。
      赤塚さんの作品の一つなんですね。
      赤塚さんとは、新宿の飲み屋で一緒になったことがあります。
      1人で飲んでいたんですね。
      黙々と「バカボン」の色紙を書いていました。
      最後にサインをしてとなりの人にプレゼントしていました。

      まあ、人にやさしくありたいですね。タモリさんや赤塚さんのように。
      • なお
      • 2013/11/21 11:05 PM
      なおさん、ありがとう。
      ですね〜
      もんた、は論外ですね。何様なんでしょうか。
      もんたさん、英二さん。この二人に共通するのは、お金への執着でしょうか。それが、表情に滲み出ていて、胡散臭いですね。

      タモリさんの『今夜は最高』は面白かったです。
      あの頃が、本来のタモリさんの芸が見られた気がします。
      『笑っていいとも』は、『職業者』として、『仕事』をまっとうしたと感じます。
      何より、どんな人とも話が出来て、自ら話やギャグをふって相手から何かを引き出し、相手を引き立てられる。
      これだけで、スゴいと思います。
      何千人と接してきたことでしょう。

      ボクには無理ですね・・・
      でも、まさに『人に優しくありたい』と思っております。
      • hallysmile
      • 2013/11/22 8:12 AM








         

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